特定技能の手続き

特定技能と技能とはどこが違うの?

投稿日:2021年6月17日 更新日:

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在留資格には、「特定技能」、「技能実習」の他、単に「技能」というものがあります。ここでは、「特定技能」と「技能」の違いを説明します。

「技能」の在留資格保持者は、約4万1千人です(2020年6月末現在)。

それでは、比べてみましましょう。

 

なにをするためのものですか?(「特定技能」と「技能」の目的)

「特定技能」は、日本の少子高齢化、人口減少によって、深刻な人手不足がみられる介護や建設、農業など14の産業分野で、即戦力となる外国人を企業が雇用するものです。

「技能」は、日本の経済社会や産業の発展に寄与する観点から、日本人では代替できない特殊な分野に熟練した技能のある外国人を受け入れるもので、外国人の技能レベルの高い分野(調理師、宝石、貴金属、毛皮加工、動物調教、スポーツ指導者、ワイン鑑定など)、従事する日本人技能者が少数しかいない産業分野(石油、地熱等掘削調査、航空機操縦士)に、経験によって得られた熟練の技能が必要な業務に従事する者です。

 

どういう仕事があるのですか?(「特定技能」と「技能」の仕事)

「特定技能」は、介護、建設、農業など14の産業分野があり、さらに、そのぞれの分野ごとに細分化された業務があります。例えば、建設であれば、型枠施工、左官、建設機械施工などがあり、業務ごとの試験に合格して技能水準を証明します。

「技能」は、1調理師、2建築技術者,3外国特融製品製造、修理,4宝石、貴金属、毛皮加工,5動物の調教,6石油、地熱等掘削調査,7航空機操縦士,8スポーツ指導者,9ワイン鑑定等の9産業分野があります。

この中で一番多いのは、調理師(コック、シェフ)です。この調理師(コック、シェフ)は、外国料理専門のコック、シェフのみです。日本料理の調理師(料理人)やアラカルト料理(日本料理、中華料理、イタリアン、インド料理、ネパール料理、韓国料理など)の調理師(コック、シェフ)は、対象外です。

 

どうすればなれるのですか?(「特定技能」と「技能」の雇用)

「特定技能」は、企業が日本人を採用するときのように、一般募集又は民間職業紹介事業者の紹介で雇用できますし、一定の技能実習生やいったん帰国した元技能実習生を呼び戻すこともできます。

「技能」も、企業が日本人を採用するときのように、一般募集などで国内外の外国人を雇用できます。アルバイト・パートでは、雇うことができません。

 

何か資格や技術がいるのですか?(「特定技能」と「技能」の条件)

「技能実習」は、相当程度の技能水準(働こうとする産業分野の業務ごとに必要な技能試験)と一定以上の日本語能力(日本語試験)などに合格することが必要です。

「技能」は、その外国人本人が、その産業分野での経験を通して積み上げた技術や技能が、熟練のレベルにまで達してしることが必要で、特に一定年数以上の実務経験が重視されます。

一定年数は、基本的には、その技能の実務経験年数が、10年以上(外国教育機関でその技能に関する科目を専攻した期間を含む。)が必要です。

中には、調理師(コック、シェフ)は、10年の実務経験が必要です。タイ料理に関しては、5年の実務経験が必要です。

建築技術者は、10年以上の実務経験のある外国人の指揮監督を受けて従事すれば5年以上、航空機操縦士は、航空機操縦技能を260時間以上の飛行経歴、スポーツ指導者は、3年以上など、ワイン鑑定等は、5年以上で国際競技会で優秀な成績を収めたことなどがあります。

 

 

何年就労できますか?(「特定技能」と「技能」の期間)

「特定技能1号」であれば通算5年間、「特定技能2号」であれば期限はありません。

「技能」は、就労予定期間、職務上の地位、活動実績、入管法の届出、小中学校に通学している子の有無などのほか、勤務先が上場企業、国、地方公共団体などかどうか、それ以外で一定以上の源泉徴収額以上かなどにより、3月、1年、3年、5年の在留期間があります。ですので、「1年」の在留期間であれば、1年以内に更新する必要があります。

また、「技能」の場合、就労ができる年数の制限はありません。

 

転職できますか?(「特定技能」と「技能」の転職)

「特定技能」は、同一業務区分であれば可能でです。例えば、「機械加工」の業務区分で就労している方は、産業分野の「素形材産業」、「産業機械製造業」、「電気・電子情報関連産業」、「造船船用工業」で共通していますので、転職ができます。

ただし、入管局に必要な手続き(在留資格変更許可申請、所属(契約)機関に関する届出など)が必要です。

「技能」は、転職前の仕事と転職後の仕事が同じであればは可能です。

現在の在留資格許可は、その外国人の経歴や技術などのほか、転職前の勤務先自体の審査を総合的に審査した結果、許可したものであるので、転職後の勤務先の審査がされていないため、

将来、在留期間の変更を申請するときに、初めて転職後の勤務先の審査がされて、基準に適合しないと在留資格が不許可となってしまう恐れがあります。

ですので、転職の際には、自己判断せずに、出入国在留管理局に「技能」に該当するかどうかを審査してもらい、「就労資格証明書」をもらうことをお勧めします。

「就労資格証明書」は、ものすごく簡単に言うと、その外国人従業員がその会社で働くことができるかどうかということを証明してくれる書類です。

この証明書をもらわなくても、退職・転職の届出は必要です。

 

「特定技能」についての詳細な説明を順次していきますので、画面最下部にあります「特定技能の手続き」の「関連記事」が表示されておりますし、そこに表示されていない他の記事も「関連記事」の上の「特定技能の手続き」や記事の最下部の「PREV」「NEXT」をクリックしていただければご覧いただけます。

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