A 特定技能外国人は、その専門的な技能を即戦力として活用する制度であることから、農業分野に関して相当程度の知識又は経験を必要とする業務に従事します。
・当該外国人は、従事しようとする業務に必要な技能や日本語能力が、一定以上の水準であることが必要です。それを有するかどうかは、技能評価試験と日本語試験とにより判断されます。
・畜産農業全般(飼養管理、畜産物の集出荷・選別等)に従事する特定技能外国人にあっては、農業技能測定試験(畜産農業全般)と指定された種類の「日本語試験」に合格していることが必要です。
1 「農業技能測定試験(畜産農業全般)」とは
(1) 概要
・この試験の水準は、日本国内での畜産の実務経験が3年以上の者であれば7割程度が合格する水準、技能実習でいえば農業技能実習評価試験(専門級)と同等程度のものとされています。
・この試験は、次のように、学科試験と実技試験、業務上必要な日本語能力の確認とがあります。
・学科試験は、畜産農業一般、安全衛生、品種、繁殖・生理、飼養管理 等
・実技試験は、個体の取扱い、個体の観察、飼養管理、器具の取扱い、生産物の取扱い、安全衛生等に関し、イラスト・写真による判断を内容としています。
・日本語能力確認は、日本語で指示された農作業の内容等の聴き取りを行います。
試験方式は、コンピュータ・ベースド・テスティング(CBT)方式(コンピュータを使用して出題し、受験者が画面上で解答)又はペーパーテスト方式による〇×式、択一式で70問程度です。
(2)出題範囲
ア 畜産農業一般に関する知識
(ア)学科試験
a 家畜の名称・利用..... 牛、豚、鶏、軽種馬、蜜蜂
b 畜舎管理 舎内温度
c 家畜管理 給餌・給水・家畜の状態
d 緊急時対応 緊急事態の対応
e 糞尿の堆肥化
(イ)実技試験
なし
イ 安全衛生
(ア)学科試験
畜産農業職種に伴う家畜の性格、舎内清掃③履き物等の消毒、消毒薬、電気・燃油
(イ)実技試験
なし
ウ 酪農
(ア)学科試験
a 品種 品種の特徴
b 繁殖・生理 発情、交配、妊娠、分娩、人工授精
c 飼養管理 牛舎様式、飼育様式、育成、子牛管理、繁殖牛、肥育牛、疾病、飼育密度、給水、飼料設計・給餌、哺乳、離乳、環境管理、搾乳、生乳出荷
(イ)実技試験
a 器具の取扱い.....酪農器具の利用目的と使用
b 個体の観察.....異常牛、発情牛の識別、牛の体型の識別
c 飼養管理.....飼料原料の識別.....牛舎の環境状況の識別、飼料給餌の手順
d 生産物の取扱い.....搾乳作業の手順、搾乳用器具と利用目的
e 安全衛生.....安全な作業着を身につける、消毒液の取扱い、牛床の状態の識別
エ 肉用牛
(ア)学科試験
a 品種 品種の特徴
b 繁殖・生理 ①発情、②交配、③妊娠、④分娩、⑤人工授精
c 飼養管理 ①牛舎様式、②飼育様式、③育成、④子牛管理、⑤繁殖牛、⑥肥育牛、⑦疾病、⑧飼育密度、⑨給水、⑩飼料設計・給餌、⑪哺乳、⑫離乳、⑬環境管理、⑮生体出荷
(イ)実技試験
a 個体の観察....品種名とその特徴の識別、異常牛発情牛の識別、繁殖牛肥育牛の識別、牛の体型の識別
b 飼養管理.....飼料原料の識別、牛舎の環境状況の識別、飼料給餌の手順
c 安全衛生.....安全な作業着を身につけること、消毒液の取扱い、牛床の状態の識別
オ 養豚
(ア)学科試験
a 品種 品種の特徴
b 繁殖・生理.....発情、交配、人工授精、妊娠、分娩、哺乳、離乳、発情再帰
c 飼養管理.....哺乳子豚、子豚、肥育豚、妊娠豚、分娩豚、授乳豚、乳豚、種雄豚、豚舎様式、飼育様式、育成、疾病、飼育密度、給水、飼料設計・給餌、環境管理、生体出荷
(4)安全衛生 予防・消毒
(イ)実技試験
a 個体の取扱い.....子豚の移動、保定
b 個体の観察.....品種名と特徴、豚体の構造、測定、発情豚、異常豚の識別、繁殖豚、肥育豚の識別、出荷豚の識別。
c 飼養管理.....飼料原料、飼料の識別
d 安全衛生.....安全な作業着を身につける、消毒液の取扱い
カ 養鶏
(ア)学科試験
a 品種.....銘柄・卵殻
b 繁殖・生理.....体温、孵化、初産日数、産卵、照明、卵重、体重、呼吸、換羽、糞尿
c 飼養管理.....鶏舎様式、飼育様式、育すう、ひな監理、換気、疾病、騒音、断嘴、飼育密度、給水、飼料設計・給餌、環境管理、淘汰・出荷
d 安全衛生.....害虫、害獣、伝染病、ワクチン
(イ)実技試験
a 個体の取扱い.....鶏の捕獲、保定、運搬、断し
b 個体の観察.....品種の識別、鶏体の構造、異常鶏の識別
c 飼養管理.....飼料原料、飼料の識別、飼養器具の取扱い
d 生産物の取扱い.....鶏卵の取扱い、異常卵の識別、卵質の識別
e 安全衛生.....安全な作業着を身につけ、消毒液の取扱い
キ 軽種馬
(ア)学科試験
a 品種 品種の特徴
b 繁殖・生理
c 飼養管理
(イ)実技試験
なし
ク 養蜂
(ア)学科試験
a 品種 品種の特徴
b 繁殖・生理
c 飼養管理
(イ)実技試験
なし
ケ 日本語
・日本語で指示された農作業の内容等の聴き取り(音声ヒアリングによる数字の記述式及び択一式試験)
<出題範囲>
a 数字.....値段、時刻、日付等、数字を含んだ基本的な表現の聴き取り、理解
b 表現.....挨拶表現、基本的な名詞、動詞、形容詞、副詞などを含む短文の聴き取り、理解
・この技能評価試験は、耕種、畜産ともに「一般社団法人全国農業会議所」が、行うこととされています。詳しくは、「こちら」をご覧ください。
2 日本語能力水準
「日本語能力試験(N4以上)」または「国際交流基金日本語基礎テスト」の合格
・日本語能力試験については、「こちら」をご覧ください。
・国際交流基金日本語基礎テストについては、「こちら」をご覧ください。
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あわせて、
「特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(外国人本人編)」
「特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(事業主・法人編)」
「特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(個人事業主編)」
をご覧ください。
また、最近の「2022年6月1日からの水際対策(概略)」もご覧ください。
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