Q.特定技能宿泊分野で、ベッドメイキング・清掃・ドアマンの業務を、特定技能外国人にさせることはできますか?
A.原則、できません
[解説]
特定技能宿泊分野において、特定技能外国人にさせることができる業務は、
フロント、広報・企画、接客、レストランサービス等の宿泊サービス業務の提供です。
つまり、フロント、広報・企画、接客、レストランサービス業務をメイン業務としてできます。
幅広く従事することが必要
フロント、企画・広報、接客、レストランサービス業務をすることができますが、
注意しなくてはいけないことがあります。
それは、これらの業務を幅広く従事させることです。
幅広くとはどういうことか。
これは、特定の業務のみを行わせることができないということです。
例えば、Aホテルでは、特定技能外国人を雇用しようとしています。Aホテルとしては、特定技能外国人にフロント業務のみを任せようと
考えています。
この場合は、業務区分該当性がないので、在留資格該当性(在留資格に該当する)がないので、
特定技能は許可になりません。
レストランサービス等の「等」は何を指すのか?
業務内容は、宿泊施設におけるフロント、企画・広報、接客、レストランサービス等の宿泊サービスの提供にかかる業務と運用要領に記載されています。
この「等」とは、関連業務を指します。
関連業務は、日本人が通常従事することとなる関連業務、例えば館内販売や館内備品の点検・交換等のことで、これらは付随的な従事のみ許容されます。
付随業務ですので、これをメイン業務として従事することができません。
この「等」が何の業務でもできると「業者」が宿泊施設に対して営業を行っていると聞きますが、それは大きな間違いです。
観光庁の見解は、上記のとおりです。
清掃・ベッドメイキングはできないのか?
質問の清掃・ベッドメイキングは、原則できません。
メイン業務は、フロント、広報・企画、接客、レストランサービスです。
清掃・ベッドメイキングはこれに該当しないので、原則できません。
また、「等」は関連業務ですので、これも清掃・ベッドメイキングは該当しません。
ただし、特定技能外国人が行う上記のメイン業務と同業務を行う日本人従業員が宿泊施設に雇用されていて、その日本人従業員が
清掃・ベッドメイキングを付随的にできるのであれば、
付随的の業務の範囲として、清掃・ベッドメイキングもすることができます(もちろん、メイン業務はフロント、企画・広報、接客、レストランサービスです)。
特定技能ビザは、専門分野
勘違いされている方が多いですが、特定技能ビザは何の業務もできるわけではありません。
特定技能1号は、「相当程度の知識又は経験を必要とする技能」で、
特定技能2号は、「熟練した技能」を要する業務
であることが必要です。
法務省が発表している就労が認められる技能水準によると、
専門的・技術的分野と非専門的・非技術的分野と分かれており、
「非専門的・非技術的分野」は、技能実習が該当し、
「専門的・技術的分野」に特定技能が該当します。
ですので、業務は何でも行えるというわけではなく、
専門的・技術的分野の技能水準の業務が該当します。
特定技能に関しては、新たに参入する業者が多く、誤情報が蔓延して要るという現状があります。
特定技能は、複雑な制度で、入管法だけでなく労働法などの各法律とも絡んでおり、法律的リスクも非常に大きな制度でもあります。
特定技能に関しては、入管業務に専門的に携わり、法律も熟知している専門家に依頼されるのが良い方法だと思います。
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