A Q5において、外食業分野の特定技能になるためには、「外食業特定技能1号技能測定試験」の合格が必要でした。
その試験内容は、学科試験、実技試験ともに「衛生管理」「飲食物調理」「接客全般」についてです。
ここでは、それぞれの出題範囲についてまとめましたので、ご覧ください(表の表題の大・中・小分類は、整理上便宜的にこちらの判断で表示したものです)。
1 「衛生管理」
飲食店・給食事業に従事する者として必要とされる基本的な衛生の知識を有し、その知識を活かして状況に応じた適切な判断ができること
大分類 | 中 分 類 | 小 分 類 | 備 考 |
衛生管理に関する知識 | 基本的な衛生管理の知識 | 食中毒に関する基礎知識 | 発生原因、食中毒の分類等 |
食中毒予防3原則 | 細菌をつけない、増やさない、やっつける | ||
食中毒を引き起こす代表的な細菌やウイルス | 代表的な食中毒を引き起こす細菌(サルモネラ属菌、O157 等)、ウイルス(ノロウイルス等)の種類 | ||
一般的衛生管理の知識 | 原材料の受入の確認 | 外観、におい、包装状態、賞味期限等の確認 | |
冷蔵・冷凍庫の温度の確認 | 管理基準温度、温度確認のタイミング等 | ||
交差汚染・二次汚染の防止 | 生肉、生魚介類の取扱い、保管方法、調理器具の洗浄・殺菌等 | ||
調理器具等の洗浄・消毒・殺菌 | 洗浄、殺菌の手順等 | ||
トイレの洗浄・消毒 | 洗浄、殺菌の手順等 | ||
従業員の健康管理・衛生的な作業着の着用等 | 作業前の従業員に対する各種確認事項 | ||
衛生的な手洗いの実施 | 衛生的な手洗いの手順 | ||
清掃管理(調理場)及び廃棄物処理について | 5S、計画的な清掃等 | ||
HACCP の考え方を取り入れた衛生管理の知識(重要管理ポイント) | HACCP の考え方を取り入れた衛生管理とは | 食品(料理)のグループ分け | |
重要管理のポイントについて | 温度と時間の管理 | ||
グループ1:「加熱しないもの」の管理方法について | 冷蔵食品を冷たいまま提供 | ||
グループ2:「加熱するもの」の管理方法について | 冷蔵品を加熱し、熱いまま提供 | ||
グループ3:「加熱と冷却をくりかえすもの」の管理方法について | 加熱したものを冷却し、喫食にあわせ再加熱して提供 | ||
その他の重要な管理ポイントについて | 異物、寄生虫等の対応 | ||
衛生管理の記録について | 記録の目的等 | ||
状況に応じて適切な対応をはかるための判断力【実技試験のみ】 | 衛生管理全般 |
2 「飲食物調理」
即食可能な食品を調理する点において外食業と共通点の多い惣菜製造業の技能実習評価試験「惣菜製造業技能評価試験(専門級)」で求められる知識と同等の調理作業における各種工程、調理器具、料理、労働安全に関する一般的な知識を有すること
大分類 | 中分類 | 小分類 | 備考 |
飲食物調理に関する知識 | 食材(原材料)に関する知識 | 肉について | 牛、豚、鶏の各種部位、特徴等 |
魚介類について | の部位、魚介類の旬等 | ||
野菜・果実類について | 野菜・果実類の種類、旬等 | ||
国産食材について(肉類、魚介類、野菜・果実類、米穀類) | 産地、品種の特性、伝統野菜等 | ||
下処理に関する知識 | 下処理の目的 | 下処理の方法、注意事項等 | |
野菜の下処理について | 野菜の代表的な切り方、かっぺん防止 | ||
魚介類の下処理について | 魚の代表的なさばき方、加工された魚の名称 | ||
加熱処理 | 炊く、茹でる、揚げる、炒める、煮る、焼く、蒸す(代表的な調理例含む) | ||
非加熱処理 | 和える、成型、整え(代表的な調理例含む) | ||
調理計画について | 来店予測や在庫を考慮した食材発注、調理計画の立案、調理の工程管理、PDCA サイクルの 活用等 |
||
調理機器、器具・備品等に関する知識 | 調理機器について | 熱機器、冷機器、洗浄・消毒機器等 | |
調理器具・備品について | フライパン、鍋、包丁、まな板、容器関係等 | ||
計測機器類について | 中心温度計、はかり、温湿度計等 | ||
労働安全衛生に関する知識 | 調理場における労働安全衛生 | 安全な作業、ユニフォームの正しい着用、重たいもの運び方、ドライキッチン等 | |
調理機器、調理器具・備品の取扱いについて | スライサーの取扱い、包丁の取扱い等 | ||
その他器具・備品の取扱いについて | 食器の取扱い、洗剤・殺菌剤の取扱い | ||
火災防止対応 | 各種火気の取扱い、消火の対応 | ||
状況に応じて適切な対応をはかるための判断力【実技試験のみ】 | 飲食物調理全般において |
3 「接客全般」
接客に必要となる基本的な日本語が理解でき、おもてなしの考え方を理解して実践する上で必要となる一般的な接客の知識を有し、また多様化する食、キャッシュレス決済対応、インバウンド対応等に必要となる基本的な知識を有すること
大分類 | 中分類 | 小分類 | 備考 |
接客全般に関する知識 | 接客に関する知識 | 接客サービスについて | 接客サービスの特性、顧客満足、顧客満足を決める要因等 |
接客における基本動作 | あいさつ、笑顔、服装・身だしなみ、お辞儀等 | ||
食事のマナーについて | 和食のマナー、洋食のマナー、中国料理のマナー | ||
配慮が必要なお客様への対応 | お子様連れのお客様、高齢者のお客様、車椅子利用のお客様等 | ||
適切な配膳(サービング)について | 料理の速やかな提供、残った料理の持ち帰り、テイクアウト | ||
接客基本用語とその使い方 | 基本的な接客用語、敬語について、よく間違える敬語表現等 | ||
食に関する知識 | 食物アレルギーについて | 食物アレルギーとは、アレルギー表示 | |
お酒の取扱いについて | 代表的なお酒の種類、お酒の提供における注意点 | ||
栄養について | 5大栄養素 | ||
味覚について | 味覚の種類等 | ||
日本の食文化について | 和食の特徴等 | ||
食の多様化について | 宗教食、ベジタリアン・ヴィーガン等 | ||
健康的な食事について | 栄養バランスを考慮したメニューやスマートミール等 | ||
店舗管理に関する知識 | 開店準備、閉店作業 | 各作業の具体例 | |
清掃作業(調理場以外) | 清掃で気をつけること、清掃の基本、清掃のポイント | ||
現金とキャッシュレス決済の知識 | 現金、代表的なキャッシュレス決済方式 | ||
食品ロスを削減するための取組について | |||
クレーム対応に関する知識 | お客様からのクレームに対する対応 | クレームに対する基本的な考え方、クレーム対応の手順(例) | |
異物混入発生時の対応 | 異物とは、異物混入が発生したときの対応、異物混入防止ポイント(調理場以外) | ||
緊急時の対応に関する知識 | 体調不良者が発生した場合の対応 | 事例と主な対応方法 | |
災害が発生した場合の対応 | 激しい地震が発生した場合、火事が発生した場合 | ||
状況に応じて適切な対応をはかるための判断力【実技試験のみ】 | 接客全般 |
【学習用テキスト】
試験に対応した学習用テキストが、作成者の一般社団法人日本フードサービス協会(HP)から公表されていますので、ご活用ください。
詳細については、「こちら」をご覧ください
「Q&A 特定技能の「外食業分野」について、詳しく教えてください」に戻る。
あわせて、
「特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(外国人本人編)」
「特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(事業主・法人編)」
「特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(個人事業主編)」
をご覧ください。
また、最近の「2022年6月1日からの水際対策(概略)」、「2022年9月7日からの水際対策はどう変わるの?」、「2022年6月1日からの水際対策の変遷」もご覧ください。
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