特定技能の手続き

Q1 漁業分野に特定技能が導入された背景は何ですか?

投稿日:2022年8月22日 更新日:

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A

周囲を海に囲まれたわが国は、古くから各地において海や川、湖での漁業が営まれてきました。

魚介類は、日本人の重要なたんぱく源として普段の生活には欠かせないものですが、日本人の一人当たりの年間魚介類の消費量は、平成13(2001)年の40.2kgをピークに減少傾向にあり、平成28(2016)年には、約4割減の24.6kgとなっています。

一方で、昨今、人々の健康志向が高まりもあって、魚介類を食す日本の食文化への関心が広まり、各国の海洋資源確保へ大きな動きがみられます。

これまでの日本の漁業区域は、昭和20(1945)年以降は、沿岸漁業から沖合漁業へ、沖合漁業から遠洋漁業へと拡大することにより、大きく成長、発展し、とくに沖合漁業の生産量は、漁業生産量の半数を占めるようになりました。

しかし、これまでには、オイルショックによる経費高騰、排他的経済水域(領海から200カイリの範囲で自国が独占して水産資源の利用などを行う区域の設定で、外国船操業の許可、条件は2国間漁業協定による)での漁獲操業制約、最近では海水温や海流などの海洋環境変化による海洋資源の減少、外国船による漁獲拡大の動きなどの外的要因に加え、

国内的には、漁業に携わる事業主や従事者の減少や高齢化などが事業の縮小化の要因にもなっており、取巻く環境は年々厳しい状況にあります。

漁業生産量については、昭和59(1984)年の1,282万トンをピークに、その後の遠洋漁業、沖合漁業を中心に激減(沿岸漁業、海面養殖業は微減)し、令和2(2020)年には、ピークに比べ1/3の418万トンにまで減少しています。

漁業生産額でも、昭和57(1982)年の2兆9,772億円をピークにその後は減少に転じ、令和元(2019)年には、1兆4,918億円と半減しています。

こうした中、養殖業生産では、技術の発展などにより多様な魚種が養殖されるようになりました。

例えば、令和2(2020)年の漁業総生産量のうち、養殖業生産量は23%を占めており、養殖魚類は、上位3種類(ブリ、マダイ、カンパチ)でその8割を占めており、また、クルマエビの87%が、マダイでは81%、クロマグロは61%、ブリ類は57%が養殖生産となっています。

【参考】

・主要魚種別生産量をみますと、いわし類(まいわし、かたくちいわしなど)、さば類、かつお類、ほたてがいの順で、全体の48%(平成22(2010)年)でしたが、直近(令和元(2018)年)では、いわし類、さば類、ほたてがい、かつお類、たら類の順で、全体の65%となっています(まいわし以外は減少)。

・主要漁港水揚げ量は、銚子、釧路、焼津、長崎、石巻、境港、気仙沼、枕崎、稚内、福岡の順です(2021年)。

・日本の魚介類の自給率は、この20年間は、60%前後(残りは輸入)で推移しています。

 

漁業分野の就業者についてみれば、昭和63(1988)年 39万2千人、平成10(1998) 年 27万7千人、平成20(2008)年 22万2千人、平成30(2018)年 15万2千人と、30年間で60%も減少しています。この分野でも高齢化、少子化の問題も大きく影響しています。

就業者に占める65歳以上の高齢者の比率は、昭和63年 11.5%、平成10年 26.5%、平成20年34.2%、平成30年 38.3%と、30年間で26.8ポイント上昇、39歳以下の比率は、それぞれ25.6%、15.7%、15.8%、17.7%と、30年間で7.9ポイント減少しています。

 

こういう状況を背景にして、日本の漁業の存続と発展を図り、国民のニーズに応じた水産物を安定的に供給する体制を確保し、海洋環境の保全等の多面的な機能が発揮されるよう、漁業が健全に営まれるよう確保することが必要不可欠であること、

今後、65 歳以上の熟練高齢労働者が順次引退し、毎年 1,000 人の新規の就業者を維持したとしても、今後も人手不足の深刻化が見込まれること、

生産性の向上及び国内人材の確保に向けた最大限の努力を不断に行ったとしても、なお人手不足の状況を直ちに改善することが困難であることから、

漁業分野にも特定技能制度の導入が行われました。

 

令和4年3月末現在、漁業分野の特定技能外国人は、漁業431人、養殖業287人います。

制度スタートから5年間の受け入れ数の上限を9,000人としていることから、人手不足を補うには、さらなる特定技能外国人の増加策が課題であることに変わりありません。

 

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あわせて、

魚業分野に必要な提出書類リスト(特定技能ビザ)

特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(外国人本人編)

特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(事業主・法人編)」

特定技能の在留資格変更手続きの必要書類は?(個人事業主編)

をご覧ください。

 

また、最近の「2022年6月1日からの水際対策(概略)」、「2022年9月7日からの水際対策はどう変わるの?」もご覧ください。

 

 

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